リムスキー=コルサコフ/シェエラザード/マゼール-CLO/1977.10

ベルリンフィル盤の8年前に録音されたクリーヴランド管弦楽団盤。
このCDを買った日のことはよく憶えている。自動車学校での実技試験で補助ブレーキを踏まれながら合格という偉業をなし遂げた帰りに横浜のCD店で見付けて買った。
展覧会の絵(こちらはニュー・フィルハーモニア盤)」「シェエラザード」と、当時好きだった数少ない管弦楽組曲カップリング、しかもマゼール指揮とあっては買わないわけに行かない。まあ演奏はいまいちでしたが。
いやかれこれ20年ぶりくらいに聴いたけど、思ったよりよかった。当時ベルリンフィル盤がわりと気に入っており、それと異なる演奏をすんなりと受け入れられない頑なさが当時はあったのだと思う。
クリーヴランド管とのこの演奏は、70年代のマゼールの特色がよく表れているように思う。スリムで歯切れよく、ディティールに独自のこだわりを見せ、そして……ちょっと素っ気ない。とっつきやすい反面、極彩色のギトギトしたものとは対極の演奏なので評価は割れそう。(でもネット上には「重厚かつゴージャス」と正反対の感想を述べている人もあり。)
ちなみに手許のCDの価格は税抜1748円の税込1800円。消費税率3%の時代であります。